コラム

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04.スクリーン印刷の原理

どの印刷方法よりも発色が良く、耐候性に優れているため、ステッカー印刷やマグネットシート印刷などにおすすめの「スクリーン印刷」。

昔は絹が用いられていたため、「シルク印刷」や「シルクスクリーン印刷」とも呼ばれていましたが、最近ではナイロンやポリエステルなどの合成繊維や、ステンレスなどの金属繊維で織ったメッシュスクリーンが使用されているのが特徴です。
こちらでは、スクリーン印刷の流れと仕組みについてご紹介します。


印刷物に合わせた枠を用意し、紗(しゃ)と呼ばれるメッシュスクリーンをキレイに張った状態で設置します。
メッシュスクリーンに感光乳剤を塗り、一定時間紫外線を当て硬化させます。デザインに合わせて文字やイラスト部分などインキを通したい部分はフィルムで目隠ししておきます。
フィルム部分を剥がし、感光剤を洗い流すと硬化されなかったマスキング部分だけがキレイに洗い流されます。それを乾燥させるとスクリーンマスク(製版)の完成です。


印刷したいものの上にスクリーンマスク(製版)を設置します。
その上からインキをのせると開孔口にインキが入り充填されます。
スキージというヘラを用いて、スクリーンマスク上から押し付けるように全体をなぞることでスクリーンマスクが印刷物に触れ、開孔口に充填していたインキが印刷物に写されて印刷できるというのがスクリーン印刷の原理です。


スクリーンのメッシュ部分からインクを押し出して印刷するという簡単な仕組みになっているスクリーン印刷。

インクやスクリーンマスク(製版)の組み合わせ方次第で、紙や布、金属といった薄いものからガラスや陶器など壊れやすいものまで、どんな素材にも印刷することができるので幅広い分野で活用されています。